海と町を見渡す幼稚園
2030年4月、真鶴に「小中一貫の義務教育学校」が開校する予定です。それにあたって、これから町の外から引っ越してくる子育て家庭も増えるのでは……と期待している私。でもその前に、お子さんを連れて引っ越すなら、気になるのは幼稚園や保育園のことですよね。そこで、町にひとつの公立幼稚園、真鶴町立『ひなづる幼稚園』にお邪魔してきました。

園児さんは15人の小さな幼稚園ですが、朝からみんな元気いっぱい! 高台にあって、真鶴の町並みと海を見渡せる素敵な幼稚園です。園長の倉澤良一先生は、小学校の先生を長く務め、まなづる小学校でも在職されていた方。幼稚園に来て今年で5年目になるそうです。

朝からのびのび!!
登園は朝9時。みんな元気に「おはようございまーす!!」とやってきます。でも、そのまま教室に入るとは限りません。園庭を駆け回る子もいれば、靴を脱いで自分の支度をする子も。学校のような「何時に何をする」という決まりがあまりないのが、すごくいいなと思いました。

ひなづる幼稚園が大切にしているのは、子どもの主体性。この日も、積み木や段ボールで基地を作り始める子、魔女の帽子とマントでハロウィン気分の子、ビニール袋でいちごに変身する子……と、遊びはみんな好き好き、バラバラでした。

私が特に印象に残ったのは、先生がたが子どもたちに「何したい?」「どうしたい?」とやさしく聞いている姿です。大人が決めてしまえば早いところも、「どうする?」「どうしたらいい?」と聞いて、子どもの自主性に委ねていました。
部屋は年少・年中・年長で分かれていますが、行き来は自由。お弁当も好きなお部屋で食べられます。人数が少ないからこそ学年で固まらず、みんなで仲良く遊んでいる姿に、すごく自由さを感じました。湯河原から通っている子もいて、育ちも学年もさまざまです。

「やりたくない」も言える子に
「やりたい」と言えるのはもちろん大事。でも同じくらい、「やりたくない」という気持ちもちゃんと言える子でいてほしい……と倉澤先生は仰います。みんながやりたいことでも、自分は苦手だからやめておきたい……そんな子がいていいし、それを認めてあげることが大事なんだそうです。

ひなづる幼稚園では、机に向かって勉強する時間は、まったくありません。でも、子どもから「こういうことを知りたい」「お友だちにお手紙を書きたい」と言われたことには、大人が精一杯こたえる。子どもに寄り添う姿勢が大切にされています。
でも、のびのび育つ一方で、小学校に入ったときのギャップにびっくりする子もいるそうです。それでも先生は「ギャップも含めて成長のチャンス」と捉えていて、私の通った少人数の幼稚園も同じような方針だったことを思い出しました。

いつでも待ってます!!
先生がたが「半島まるごと幼稚園」と呼ぶように、園の外にもどんどん出かけていきます。先日は「真鶴町立遠藤貝類博物館」に行って、学芸員さんに海の生き物のお話を聞いてきたそうですが、さすが『ひなづる幼稚園』で育った真鶴の子どもたち。

この日は私もお弁当持参で、丸一日過ごさせていただいたのですが、どの子も人懐っこくて、元気いっぱいで、可愛かった〜。倉澤先生が大切にされているのは「どの子にも居場所を」という思い。『美の基準』にも共通する真鶴町の良さがそのまま子どもたちを育んでいるようにも思いました。

最後に先生は「いつでも遊びに来てくださいね」と話してくれました。真鶴への引っ越しを考えている方、まずは気軽にひなづる幼稚園をのぞいてみてください!! おすすめは10月31日(土)に開催される運動会へ。中学生のサポーターや卒園した小学生も加わる、子どもが中心の運動会です。
